終末期医療について





「もしもの時、あなたはどうしますか?」

ある日突然、家族や自分自身が「延命治療をするかしないか」という選択を迫られたら、迷わず答えられるでしょうか?多くの人が、「まだ考えたことがない」と答えます。

しかし、終末期医療の選択は、ある日突然やってくるものです。病気や老衰で回復の見込みがなくなったとき、延命を望むのか、それとも自然に任せるのか。決断を下すのは、患者本人だけでなく、家族にとっても大きな負担になります。

後悔しないためには、元気なうちから考え、準備しておくことが大切です。このブログでは、終末期医療の選択肢や費用、リビング・ウィルについて詳しく解説します。自分や家族の「もしもの時」に備えるために、ぜひ最後までお読みください。

終末期医療とは

終末期医療とは、人が人生の最終段階を迎えたときに、身体的な苦痛や精神的な不安を和らげながら、できる限り穏やかに過ごせるよう支援する医療を指します。

具体的には、痛みを抑えるための薬物治療や、心のケアを行うカウンセリングなどが含まれますが、大切なのは本人の価値観を尊重しながら、限られた時間を納得いく形で送れるようにすることです。

近年は医療の進歩により、最期の時期までさまざまな治療を行えるようになりましたが、その一方で「自分らしく最後を迎えたい」という想いを持つ人が増えています。

そのため、終末期医療の現場では、医療スタッフや家族、本人がじっくりと話し合い、治療方針やケアの内容を決めるケースが多いです。

また、終末期になると痛みだけでなく、呼吸困難や嚥下障害などの症状も出やすくなるため、それらを総合的に緩和するための措置が重要とされています。

こうした取り組みによって、肉体的な負担の軽減はもちろん、心の平穏を保つサポートが期待できるのが終末期医療の大きな意義です。

終末期医療にかかる費用

終末期医療に必要な費用は、医療保険の適用範囲や施設の利用状況によって異なります。

一般的に、入院や在宅医療などの形態によっても費用に幅がありますが、医療保険制度を活用することで自己負担額が抑えられることが多いです。

また、緩和ケアを専門とする病棟やホスピスを利用する場合、部屋代や食事代などの自己負担が追加されることがあります。

医療費の自己負担割合
・70歳から74歳までの人:2割
・75歳以上の人:1割
※所得が現役並みにある人は負担率が異なります。詳しくは厚生労働省「医療費の一部負担(自己負担)割合について」PDFを参照
リンク先 厚生労働省「医療費の一部負担(自己負担)割合について」PDF

終末期患者の入院医療費は、医療療養病床 で、「約 2 8 , 5 0 0 円 / 日」
(「日本慢性期医療協会 定例記者会見(令和元年6月27日)」より)


各種制度を上手に活用し、状況に合ったサービスを選ぶことが、負担を軽減するうえで大切です。

延命治療とは

延命治療とは、病状が進行しているにもかかわらず、生命を維持するために行われるさまざまな医療行為の総称です。

延命治療により、一時的に身体の機能を補える一方、本人の苦痛を和らげる目的とは異なるため、その実施には慎重な判断が求められます。

実際には、「生きたい」という強い希望がある場合もあれば、「苦しみを長引かせたくない」と考える人もいるため、一律に良し悪しを決めることはできません。

また、延命治療によって延ばされた時間が、本人や家族にとってどのような意味を持つかも重要です。

医療の現場では、延命治療を行うにあたり、本人の意思や家族の希望、そして医師の専門的な見地を踏まえたうえで治療の可否を検討します。

しかし、突然の病気や事故の場合はあらかじめ話し合いができないことも多く、家族が意向を推測しなければならないケースも少なくありません。

こうした状況に備え、事前に延命治療について考え、家族や医療スタッフと話し合っておくことが大切です。

延命治療の種類

延命治療には、人工呼吸器による呼吸補助、経管栄養や点滴による栄養・水分補給、さらに心肺蘇生や除細動器を用いた救命処置など、いくつかの種類があります。

これらの行為は生命維持に欠かせない反面、身体的・心理的負担が伴うこともあるため、実施の是非を検討する際には充分な説明と理解が必要です。

延命治療の選択肢

延命治療に関する選択肢を考えるときに、「尊厳死」や「安楽死」という言葉を耳にすることがあります。

尊厳死は、過度な延命措置を避け、自然な経過を受け入れることで苦痛をできるだけ減らしながら、本人の意思を尊重して最期を迎える考え方を指します。

一方、安楽死は、医師など第三者の手によって積極的に死をもたらす行為を含むため、国内では法整備が十分には進んでおらず、海外の一部の国のみで限定的に認められている場合があるのが現状です。

いずれの考え方も、本人の人生観や価値観に深く関わるため、一概に善悪を判断できるものではありません。

大切なのは、医療者や家族と話し合いながら、自分自身の希望や状況を総合的に考慮して最適な選択をすることです。

たとえば、痛みの緩和措置は受けたいが、人工呼吸器による延命は望まないといったように、細かなケア内容を組み合わせることで、本人にとって納得のいく最期を準備することができます。

こうした選択肢を事前に理解しておくことで、急な病状悪化や事故の際にも、自分や家族が後悔の少ない決断を行いやすくなるでしょう。

尊厳死宣言書(リビング・ウィル)について

尊厳死宣言書(リビング・ウィル)とは、まだ判断能力がはっきりしている段階で、自分が終末期を迎えたときの医療方針やケアの内容を文書として残しておくものです。

多くの場合、「無理な延命治療は希望しない」「苦痛を和らげる処置を優先する」など、自身の意思を具体的に示す内容が含まれます。

これを作成しておくことで、急な病状悪化や予期せぬ事故に見舞われても、家族や医療者が本人の意向で悩まずに済むというメリットがあります。

ただし、尊厳死宣言書は法的拘束力を持つわけではなく、あくまでも本人の意思を示す参考資料となる場合が多いです。

それでも、書面に残しておくことは家族や医療スタッフにとって大きな指針となり、不必要な苦痛を避けるうえでも役立ちます。

作成するときは、事前に医療関係者に相談したり、各種書式のサンプルを参考にしたりしながら、自分に合った内容を検討すると良いでしょう。

さらに、家族や身近な人に内容を共有しておくことで、万が一のときでもスムーズに意思が尊重される可能性が高まります。

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